Plone事例:国立大学法人大阪大学全学公式サイト
大阪大学では、全学公式サイトのコンテンツ管理システムとしてPloneを採用しています。30を超える部署がコンテンツオーナーとなっており、日英2か国語による情報発信を実現しています。
サイトURL : http://www.osaka-u.ac.jp/
Ploneの事例として国立大学法人大阪大学全学公式サイトをご紹介します。
大阪大学でPloneの利用が始まったのは2009年。この年の6月に実施された大幅なリニューアルを期に導入され、当時のバージョンは3.2でした。
Ploneを導入するまでは、各部局の担当者が手作業でHTMLを修正し、FTPでサーバーにアップロードして更新を行なっていたそうです。このため、コンテンツのバージョンが前に戻ってしまったり、間違ったファイルを上書きするなどの事故が少なからず起きていたと言います。また、ページの見た目は各部局に任されていたためにデザインの不統一も発生していました。
この状況を改善するためにCMSの導入が決定され、以下のような要件が設定されました。
- コンテンツごとに編集権限を担当部署に与え,権限を持つ部署以外が編集操作することはできないようにする。
- コンテンツ公開の際には、広報課およびウェブデザインユニット(リニューアルを期に作られた組織)で誤字およびデザインのチェックを行った後公開する。
- 日本語コンテンツと英語コンテンツは原則として1対1対応させ,日本語コンテンツが公開されて一両日中には英語コンテンツも公開される。
- コンテンツの編集はブラウザベースのWYSIWYGエディタによるものとすることで,担当者の負担を減らす。
このような要件を満たすCMSとしてPloneが採用されました。
リニューアルによって、以下の事が実現しました。
- フォルダごと、部署ごとに権限を付与することでコンテンツの作成担当範囲を明確化
関係のないコンテンツを編集するなどのアクシデントが解消されました。 - 統一のテンプレート+WYSIWYGエディタによるコンテンツ編集の実現
デザインの統一が実現されました。 - 各部署で作成されたコンテンツを広報がチェックした後に公開するワークフローを実現
コンテンツの品質が揃うとともにサイト全体のクオリティが大幅に向上しました。 - 日本語コンテンツと英語コンテンツの1対1対応を実現するためのプラットフォームの構築
日本語コンテンツ公開時に対応する英語コンテンツを生成する仕組みや、英語コンテンツの担当者宛に翻訳を促すための通知メールを送信する仕組みが実装され、日英コンテンツの原則1対1対応の実現を助けています。
2012年8月には、Ploneに切り替えて最初のデザインリニューアルが実施され、あわせて Ploneのバージョンも4.1にアップグレードされています。デザインの変更にあたってはフロントエンドに Diazo を採用し、デザインとCMS部分の分離を図っています。
大阪大学の担当者の方からは「総合大学のような多数のページ,複数の編集担当者,そして多言語対応の必要なウェブサイトにはPloneは非常に有効」という評価をいただいており、今後もPloneを継続的に活用頂けるそうです。